2023/07/18 09:00

膝蓋下脂肪体炎(Hoffa病)

膝蓋下脂肪体炎は、あまり聞きなれないと思いますがよく見られる痛みです。

膝を曲げ伸ばしすると膝蓋骨の下方に痛みがある方も多いのではないかと思います。その原因の1つに膝蓋下脂肪体の影響が考えられます。

膝蓋下脂肪体.jpg

膝蓋下脂肪体は膝蓋骨・大腿骨・脛骨の隙間にあります。膝蓋下脂肪体の役割は以下の通りです。

  1. 外力に対するクッションの役割
  2. 表面を覆っている滑膜による関節液の分泌、あるいは潤滑の役割
  3. 関節軟骨面の清掃する役割
  4. 摩擦や刺激に対する防御機構の役割
  5. 膝蓋骨、あるいは膝蓋下脂肪体の血流に対するポンプ作用を行う役割

膝蓋下脂肪体に①外傷や慢性的な機械的刺激が加わる、②炎症が起こる、③膝蓋下脂肪体の柔軟性が低下する、④線維化、挟み込みがあり、痛みが出現します。

膝蓋下脂肪体炎は、膝の怪我や手術の後によく見られますし、反張膝や大腿四頭筋の機能低下により膝蓋骨の動きが悪い状態が続いたときなどに起こり可能性があります。

線維化して肥厚した膝蓋下脂肪体の施術と、大腿四頭筋(特に内側広筋)の機能を取り戻すことで症状が軽減することが多くみられます。

痛みが長期化すると、膝関節にも悪影響があることもありますので、早めの施術をお勧めします!