2023/06/08 19:00
臨時休診のお知らせ
2023/05/20 09:00
腰椎骨盤リズム
腰椎と骨盤は様々な動作で関係しています。
前屈動作では骨盤の前傾と腰椎の屈曲運動がみられ、後屈動作では骨盤の後傾と腰椎の伸展がみられます。
前屈動作では、全体の可動域に対して腰椎と股関節の可動範囲の割合を腰椎骨盤リズムと呼ばれています。
<健常者の前屈動作>
1.前屈の初期で腰椎の屈曲が大きい
2.徐々にその割合は同程度となる
3.後半では骨盤の前傾が大きくなる
前屈の可動範囲は110°であり、腰椎が約40°、骨盤が約70°の可動範囲と言われています。
<前屈の状態から起き上がる動作>
1.初期では骨盤の後傾が大きい
2.徐々に同程度となる
3.後半では腰椎の伸展動作が大きくなる
腰痛の方で多くみられるのは、起き上がる際に骨盤の動きが小さくなり、腰椎が過剰に動いています。この問題を解決することで症状を軽減させることができます。
<後屈の場合>
腰椎の運動範囲がやや大きいとの報告もありますがあまり有意差がないため、腰椎と骨盤の運動範囲はほぼ同程度と考えてよいと思われます。
<側屈の場合>
ほぼ腰椎での運動
<回旋の場合>
ほぼ骨盤での運動
どのような動作で痛みが出現するかは施術するにあたってとても大切な情報です。
腰痛の方に対して、正常ではない運動パターンを正常に近づけることで痛みを抑え、再発のリスクを減少させることができます。
当院ではこれらの動作を正常に近づけるため、運動パターンを改善するためのストレッチやエクササイズの指導も行っています。
2023/04/24 09:00
肩甲上腕リズム
肩があがらない、あげると痛いなどでお困りの方も多いと思います。
肩関節を細かく分けると、肩甲上腕関節・肩鎖関節・胸鎖関節・肩峰下関節・肩甲胸郭関節と5つの関節に分けることが出来ます。単純に肩をあげると言っても多くの関節、多くの筋肉が関わっています。
その中で肩をあげるときの痛みに大きくかかわっているのが、肩甲上腕リズムと言われる上腕骨と肩甲骨の動きの比率です。肩関節を45°以上あげると上腕骨と肩甲骨は2:1の割合で動くことが分かっています。
また、肩をあげるときに上腕骨頭が下に向かって「滑り」ながら「転がり」ながら動くことが分かっています。そうしないと上腕骨と肩甲骨がぶつかってしまうからです。インナーマッスルの機能不全となると、上腕骨と肩甲骨はぶつかりやすくなってしまいます。これもまた肩の痛みの原因となりやすいものです。
つまり、肩を動かしたときに痛みがあることの原因の多くは「肩甲骨の動きが悪く肩甲上腕リズムが崩れている」、「上腕骨と肩甲骨がぶつかってしまう」ことです。
もちろん外傷などで構造的な問題があるかもしれませんが、この2つの動きがうまくできていないことで肩が痛んでいることや、外傷後にこれらの動きができなくなることもあります。これらが改善されないとなかなか肩の痛みがなくなってくれません。
肩の痛みでお悩みの方はぜひご相談ください。
2023/03/13 09:00
慢性的な膝の痛み
階段の昇り降りの時に膝が痛む、しゃがみにくい、膝が伸び切らないなど、慢性的に膝関節の痛みがある方は多いのではないでしょうか?
その原因や痛みがある部位はそれぞれだと思いますが、変形性膝関節症という名前をよく耳にすることがあると思います。これは膝関節の関節運動が正常ではなくなり、関節軟骨がすり減ってしまうことで痛みや腫れを伴うものです。時には関節に水がたまることもあります。関節軟骨は神経がないため痛みを感じませんが、すり減ってしまうと骨が接触するため痛みを感じるようになります。病院では投薬、関節注射、リハビリテーションなどが治療方法として選択されることが多いと思います。変形がひどくなると、歩くだけでなく荷重することも困難となり膝関節の可動域もかなり低下していきます。変形が進行した場合は、人工関節など外科的な処置が必要になることもあります。
予防のために重要なのは、膝関節の正常な関節運動を取り戻すことと、それを維持することです。
当院でも慢性的な膝関節の痛みで来院される方は多いのですが、正常な関節運動を取り戻すために緊張した筋肉を緩めることと、必要な筋肉に十分な筋出力を取り戻すことで痛みが改善された方がほとんどです。
仕事でしゃがむことが困難であった方が楽にしゃがむことができるようになったり、階段を降りるたびに痛みがあった方が楽に降りれるようになったり、膝の痛みと腫れで走ることができなかった方がフルマラソンを完走できたなど、人それぞれですが目標を達成できた方が多くいらっしゃいます。
しかし、残念ながら変形が進行しているため整形外科を紹介して外科的な処置を行っていただいたこともあります。
慢性的な膝の痛みのある方、膝の違和感がある方は症状が進行する前に予防して、快適な日常生活を送れるようにしましょう!
2023/02/14 09:00
オスグッド・シュラッター病
オスグッド・シュラッター病は、成長期の脛骨近位端に生じる骨端症であり、脛骨粗面に限局した痛みと腫れ、脛骨粗面の圧痛を特徴とします。
成長期では、膝関節を構成する大腿骨と脛骨の成長軟骨が成熟する過程で、長軸方向に伸びるため、大腿四頭筋の伸長が追い付かず筋肉が引っ張られた状態になります。これにより、筋肉が付着している部分に牽引ストレスがかかります。大腿四頭筋が短縮し骨に対する牽引力がかかりやすくなっている状態で、キックやジャンプ動作、ストップ動作、方向転換などによる、強い筋肉の収縮が繰り返されることによって、発育途中の脆弱な脛骨粗面に負荷がかかることにより起こります。
同じように練習しているのに痛みが出る人と全く出ない人がいるといった疑問もあると思います。
これは、①成長の速度に個人差がある、②脛骨粗面に負担をかけるようなストップ動作や方向転換動作を行っている、③柔軟性に問題があるなど、様々な原因が考えられます。当院では痛みに対する施術はもちろん、②と③に対しても施術やエクササイズを行うことで痛みの原因となるものを改善していきます。