2024/04/15 09:00

フォースカップル

「フォースカップル 」とは、2つ以上の筋肉がペアとなって同時に反対方向の力を生むときに生じ、力の中心に対して純粋な回転を与えて適切な運動へ促すことをいいます。つまり関節の軸が安定して回転動作を行うためには重要なことです。

骨盤の動きで考えると、前傾させるときには脊柱起立筋と大腿四頭筋・腸腰筋の関係、後傾させるときは腹直筋・外腹斜筋と大殿筋・ハムストリングの関係です。

この運動が破綻したり前傾か後傾のどちらかに偏り過ぎると、姿勢が崩れたり痛みを感じたりすることがあります。なかなか痛みが取れない腰痛の場合には「フォースカップル」が適切に機能するように改善する必要があるかもしれません。

間違った身体の使い方やかたよったトレーニングなどで、「フォースカップル」の機能が上手く働かなくなることがありますので、正しく身体を動かすことが重要です。

フォースカップル.jpg

 

2024/03/11 15:00

長さ-張力関係

同じ筋肉であっても、最大の力を発揮できる長さがあります。この長さを至適筋節長といいます。筋節はサルコメアとも呼ばれます。

その長さよりも長くても短くても発揮できる張力は小さくなります。通常では最大の張力を発揮できる長さであっても、怪我・疲労などの要因から姿勢が崩れてしまうと至適筋節長ではなくなってしまい、筋力が発揮しにくくなることが多くみられます。

 

長さ-張力曲線.jpg

 

例えば、長距離を走っていると腰が痛くなる人は、疲れてきて腰が反ってしまうことが多くみられます。腹筋は骨盤から肋骨に付着しているので、腰を反ってしまうと通常よりも腹筋が長い状態になってしうため、腹筋の張力が小さくなります。それによって腰部の筋肉で体幹部を支えるようになり、腰痛を発生してしまうということも考えられます。

このような腰痛を防ぐためには、腹筋に力が入りやすい姿勢を維持するためのトレーニングも必要になります。

これ以外にも、日常的に姿勢の悪さから至適筋節長で張力を発揮できていない方は、慢性的な痛みにつながりやすいと考えられます。

そのような方は、一緒に原因を見つけてなるべく早く解決しましょう!

2024/02/12 09:00

側方サブシステム

片脚支持で必要になる側方サブシステム(Lateral Subsystem)は、中殿筋、大腿筋膜張筋、内転筋群、腰方形筋が関与します。

 

キック(後姿).jpg

 

片脚支持の際に、前額面上で骨盤や大腿骨をコントロールします。

骨盤が外側に突き出すなど、片脚支持が身体の横方向に不安定である際にはどの筋肉が問題なのかを判断する際にとても参考になるシステムです。

片脚支持が不安定な状態でスポーツを行うと、外傷や障害の原因になります。痛みが出ている部位への施術も必要ですが、その原因となっている片脚支持の不安定さを改善することも重要です。

2024/01/31 09:00

2月の診療案内

2月の診療案内です。

2月19日(月)から2月24日(土)は「デンソーカップチャレンジサッカー福島大会」に参加する中国大学選抜にトレーナーとして帯同するため休診とさせていただきます。

ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

2024.02.jpg

2024/01/08 09:00

前方斜めサブシステム

投球動作などで必要になる前方斜めサブシステム(Anterior Oblique Subsystem)は、内・外腹斜筋、内転筋群、股関節外旋筋が関与します。

 

 ピッチャー(筋肉あり).jpg

 

内転筋群、股関節外旋筋によって股関節(下肢)を安定した状態で捻ること、内・外腹斜筋で体幹を捻ることにより、投球動作、キック動作などをスムーズに行うことができます。

どこかがうまく機能していないと肘・肩や膝などにストレスをかけてしまい、スポーツ障害につながることがあります。

また、すでに痛みがある選手に対しても痛みをとるだけでなく、このような機能障害を改善して再び痛みを出さないようにすることが重要だと考えています。