2025/01/15 09:00

肩関節の痛みと肩甲上腕リズムの関係性

<肩甲上腕リズムとは?>

肩の動きには、肩甲骨と上腕骨が協調して動く「肩甲上腕リズム」という仕組みがあります。たとえば、腕を上げるとき、肩甲骨が背中の上を滑るように動き、上腕骨が回転します。この動きのバランスが保たれることで、スムーズで痛みのない腕の動きが可能になります。

具体的には、腕を90度以上挙げるときに、肩甲骨と上腕骨の動きの比率がおおよそ「2:1」になります。つまり、腕を120度上げる場合、上腕骨が80度、肩甲骨が40度動くように協力します。

 

肩が痛い女性.jpg

 

<肩甲上腕リズムの乱れが痛みの原因に>

肩甲上腕リズムが崩れると、肩関節に余計な負担がかかり、痛みや違和感を感じる原因になります。たとえば、以下のような症状が出ることがあります:

  • 腕を挙げるときに肩が引っかかる感じがする

  • 長時間腕を使ったあとに肩が痛む

  • 肩を動かすと音がする

このような症状は、肩甲骨の動きが制限されていたり、逆に動きすぎていたりすることが原因で起こることがあります。

<肩甲上腕リズムを改善するためには?>

肩甲上腕リズムを正常に保つためには、肩甲骨周りの筋肉をしっかりと鍛えたり、柔軟性を高めたりすることが大切です。特に以下の筋肉が重要です:

  • 僧帽筋: 肩甲骨を安定させる役割を持つ

  • 前鋸筋: 肩甲骨を前方に引き出す動きをサポートする

  • 菱形筋: 肩甲骨を引き寄せる役割を果たす

<簡単にできるエクササイズ>

  1. 肩甲骨の上下運動: 肩をすくめるように持ち上げてから、ゆっくりと下げる動きを繰り返します。

  2. 肩甲骨を寄せる運動: 背中で肩甲骨を寄せるイメージで腕を後ろに引きます。

  3. 肩甲骨の回旋運動: 両腕を肩の高さで伸ばし、円を描くように動かします。

これらのエクササイズは、肩甲骨の可動域を広げ、肩甲上腕リズムを改善するのに役立ちます。

<専門家のサポートを活用しよう>

肩の痛みが長引く場合や、日常生活に支障をきたしている場合は、ぜひ私たち専門家にご相談ください。いまだ接骨院では、一人ひとりの症状や体の状態に合わせた施術やトレーニングを提供しています。

肩甲上腕リズムを整えることで、痛みのない快適な生活を取り戻しましょう!

お困りの際はお気軽にご相談ください。

2024/12/16 09:00

フォースカップルからみた腰痛

<はじめに>

腰痛は多くの方が経験する身近な症状ですが、その原因やメカニズムをしっかり理解している方は少ないかもしれません。

今回は、体の動きとバランスを説明するための重要な概念「フォースカップル」に注目し、腰痛の原因や改善のヒントをお伝えします。

 腰痛(女性).jpg

<フォースカップルとは?>

フォースカップル(Force Couple)とは、体の動きやバランスを制御するために、複数の筋肉が異なる方向に力を発揮しながら、結果的に関節を安定させたり動かしたりする仕組みのことを指します。この調和が乱れると、関節に余分な負荷がかかり、腰痛の原因となることがあります。(https://imada-sekkotsuin.com/info/5678984)

 

<腰部におけるフォースカップルの例>

腰部の安定性と動きは、いくつかの筋肉群の連携によって保たれています。特に重要な筋肉群として以下が挙げられます。

➢腹直筋と腰方形筋: 前方と後方から腰を支える。

➢腸腰筋と大臀筋: 骨盤を安定させ、腰のスムーズな動きを助ける。

➢多裂筋と腹横筋: インナーマッスルとして、姿勢を整え、微細な動きを調整する。

これらの筋肉がバランスよく機能しないと、腰椎に過度のストレスがかかり、腰痛が発生します。

 

<フォースカップルの乱れが起こる原因>

➢筋力不足や過剰緊張: 特定の筋肉が弱くなったり硬直したりすることで、力のバランスが崩れる。

➢姿勢の歪み: 猫背や反り腰などの不良姿勢が筋肉の働きに影響を与える。

➢反復的な動作や負荷: スポーツや仕事による偏った動きが原因となる。

 

<改善策と予防法>

➢ストレッチと筋力トレーニング

腰部の筋肉をターゲットにしたストレッチ(例: ハムストリングや大臀筋のストレッチ)。

コアマッスル(腹横筋や多裂筋)の強化。

➢姿勢改善

デスクワーク時の椅子や机の高さを調整し、骨盤の正しい位置を保つ。

日常的に姿勢を意識する。

➢専門家への相談

体の歪みや筋肉のアンバランスを調整。

自分に合った運動プログラムを作成してもらう。

 

<おわりに>

腰痛の原因は人それぞれですが、フォースカップルの視点から体を見直すことで、より深い理解と効果的なケアが可能になります。

当院では、筋肉や骨格のバランスを整える治療を行い、腰痛改善をサポートしています。お気軽にご相談ください!

 

2024/12/09 09:00

年末年始の休診日

12月30日(月)〜1月3日(金)までを年末年始の休診日とさせていただきます。

ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いいたします。

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2024/11/11 09:00

アジリティトレーニング

スポーツ(特に球技スポーツ)ではアジリティが重要ということはよく言われます。その中で方向転換とアジリティは同じ意味だととらえられていることが多いと思いますが、それぞれの定義には少し違いがあります。

  • 方向転換:「方向転換とは、事前に計画された方向転換スピード」
  • アジリティ:「刺激に応じて速度や方向が変化する素早い全体の動き」

つまり、アジリティは外的な刺激に対する「認知・判断」が含まれますので、「アジリティ = 方向転換 + 認知・判断」ということになります。

単純な方向転換のスピードももちろん必要ですが、味方・相手の状況や時間帯、試合の流れなどを総合的に判断して実行することも重要な要素となります。

 

アジリティトレーニング.jpg

 

<アジリティトレーニングの重要性>

アジリティを高めることで、以下の効果が期待できます。

  • 「スポーツパフォーマンスの向上」: 敏捷性、反応速度、判断力の向上により、競技でのプレーの質が向上します。
  • 「ケガ予防」: 体幹が安定し、柔軟性も向上するため、関節への負担が軽減され、ケガのリスクを減らすことができます。
  • 「日常生活の質の向上」: 日常生活での動作がスムーズになり、よりアクティブな生活を送ることができます。

 

<トレーニングをすすめていくうえでの3つの段階>

  1. 「安定性」: まずは体幹を安定させ、基本的な動作を習得します。
  2. 「可動性」: 柔軟性を高め、関節の可動域を広げます。
  3. 「パワー」: 最後に、パワーを発揮するトレーニングを行います。

 

<アジリティトレーニングのポイント>

  • 「多様な動き」: 前後左右への動き、ジャンプ、バランス運動など、様々な動きを取り入れることで、より効果的にアジリティを向上させることができます。
  • 「体幹の安定性」: アジリティトレーニングでは、体幹の安定性が非常に重要です。プランクやサイドプランクなどの体幹トレーニングを組み合わせることで、より効果的なトレーニングになります。
  • 「段階的に進めていく」: 個人差に合わせて、徐々に負荷を上げていくことが大切です。

<まとめ>

前述の通り、アジリティには「認知・判断」も含まれますので、ケガをする危険を回避することにもつながります。

また、素早く・無理なく方向転換を行うには身体操作のコツが必要です。コツを覚えたら反復練習が必要になります。

当院では、施術だけでなく皆さんの健康をサポートするためのトレーニング方法もご紹介しています。 アジリティ・方向転換の能力が気になる方や、トレーニングについて相談したい方は、ぜひお気軽にお声がけください掛けてください。

2024/10/14 09:00

バランストレーニング

<バランスとは?>

 バランスとは、簡単に言うと「身体を安定させる力」です。 歩いたり、走ったり、階段を昇り降りするとき、私たちは常に重心を移動させています。つまり、身体が動いている状態でも安定性を保っているかどうかが重要です。この「動的安定性」の能力を向上させることが、怪我の予防やパフォーマンス向上に繋がります。

 

<バランストレーニングの重要性>

バランストレーニングを行うことで、安定した姿勢を保つ力が向上してコアや下肢の筋肉が鍛えられ、姿勢を維持しやすくなります。

 

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<怪我の予防>

バランス能力が向上することで、転倒や捻挫などの怪我を防ぐことができます。

 

<スポーツパフォーマンスの向上>

スポーツや日常​​の動作がスムーズになり、効率的に力を発揮できるようになります。

 

<体幹(コア)の強化>

体幹(コア)の筋肉がしっかりと機能することで、全身のバランスが取れやすくなり、他のトレーニングも効果的になります。

 

<バランストレーニングの基本的なステップ>

当院ではトレーニングを段階的に進めることを推奨しています。バランストレーニングも同様です。初心者からでも無理なく始められるステップを紹介します。

 

 1.安定性の向上(スタビリティ)

   シンプルな動きで安定した体づくりを目指します。例えば、片足立ちやバランスボールを使ったトレーニングが効果的です。片足で立ちながら、体幹を意識して姿勢を保つことが基本です。

   (例)片足立ちで姿勢を保ったまま手や足を動かす

 2.強度の向上(ストレングス)

   次に、強度を高めます。例えば、動きを加えたトレーニングや、負荷をかけることで筋力を強化します。

   (例)バランスを意識しながらスクワットやランジを行うことで、下肢や体幹の筋肉をより効果的に鍛えます。

 3.パワーの向上(パワー)

   最後に、瞬発力や反応速度を高めるトレーニングです。これにより、スポーツや日常​​生活での素早い動きにも対応できるようになります。

   (例)ジャンプを伴うトレーニングやステップワークがここに含まれますます。

 

<まとめ>

バランストレーニングは、体の安定性を高め、怪我を予防し、日常生活やスポーツのパフォーマンスを向上させるための重要なトレーニングです。 最初は簡単な動きから始めて、徐々に強度を高めていくことで、無理なくバランス力を向上させることができます。

当院では、施術だけでなく皆さんの健康をサポートするためのトレーニング方法もご紹介しています。 バランスが気になる方や、トレーニングについて相談したい方は、ぜひお気軽にお声がけください掛けてください。