2023/09/27 09:00
成長のピークと疾患傾向
身長の成長のピークとスポーツ障害の好発時期は関係していおり、スポーツをしている小中学生は、スポーツ障害に悩まされることがあると思います。
骨の成長に比べて、筋肉や腱の成長が緩やかであるため、急激に骨が成長する時期に筋・腱は相対的に引き延ばされた状態になってしまいます。そのため力学的に弱い成長軟骨(骨端線)に負担がかかり、「骨端症」の原因になると思われます。
筋肉の柔軟性の低下や不適切なフォーム、練習量などが成長軟骨への負担をさらに増加させます。
ストレッチや不適切なフォーム、練習量を改善・コントロールすることで筋肉や腱の伸張ストレスを軽減させ「骨端症」を予防することが出来ます。
成長が止まれば必ずしも痛みが無くなるわけではありませんので、適切な対応をしていきましょう。
2023/08/25 12:30
踏み込んだ時の膝の痛み
こんにちは。
当院には踏み込んだ時や着地した時の膝の痛みで来院される方も多くいらっしゃいます。
その中で、レントゲンやMRIなどの検査では異常がなかったが、痛みが続いているという話をお聞きすることも多くあります。
そんな時は関節の可動性や筋力のアンバランスなど身体機能の問題であることが考えられます。
例えば、、、
- 踏み込んだ時や着地の際に大腿四頭筋の中の内側広筋という筋肉にうまく力が入らず、膝を前に突き出すような踏み込み方になっている場合です。この場合は大腿直筋という筋肉が過剰に力が入ってしまい、膝蓋骨の動きが悪くなったために膝蓋骨周囲の痛みが出てしまいます。
- 殿筋に力が入らず膝が安定しないため膝を捻るように踏み込んでしまっている場合です。膝を捻ってしまうことで周囲の軟部組織を伸ばしてしまい痛みが出てしまします。さらに関節自体にも悪影響を及ぼすことがあります。
このようにそれぞれ原因は異なるかもしれませんが、このような痛みが続いていて困っている方がいらっしゃったらぜひご相談ください。
2023/07/18 09:00
膝蓋下脂肪体炎(Hoffa病)
膝蓋下脂肪体炎は、あまり聞きなれないと思いますがよく見られる痛みです。
膝を曲げ伸ばしすると膝蓋骨の下方に痛みがある方も多いのではないかと思います。その原因の1つに膝蓋下脂肪体の影響が考えられます。
膝蓋下脂肪体は膝蓋骨・大腿骨・脛骨の隙間にあります。膝蓋下脂肪体の役割は以下の通りです。
- 外力に対するクッションの役割
- 表面を覆っている滑膜による関節液の分泌、あるいは潤滑の役割
- 関節軟骨面の清掃する役割
- 摩擦や刺激に対する防御機構の役割
- 膝蓋骨、あるいは膝蓋下脂肪体の血流に対するポンプ作用を行う役割
膝蓋下脂肪体に①外傷や慢性的な機械的刺激が加わる、②炎症が起こる、③膝蓋下脂肪体の柔軟性が低下する、④線維化、挟み込みがあり、痛みが出現します。
膝蓋下脂肪体炎は、膝の怪我や手術の後によく見られますし、反張膝や大腿四頭筋の機能低下により膝蓋骨の動きが悪い状態が続いたときなどに起こり可能性があります。
線維化して肥厚した膝蓋下脂肪体の施術と、大腿四頭筋(特に内側広筋)の機能を取り戻すことで症状が軽減することが多くみられます。
痛みが長期化すると、膝関節にも悪影響があることもありますので、早めの施術をお勧めします!
2023/06/26 07:50