2023/06/19 09:00
骨盤大腿リズム
骨盤大腿リズムとは、股関節を屈曲した時の骨盤後方傾斜と大腿挙上の協調した運動のことです。
静止立位で骨盤が後傾位の場合ですと、骨盤大腿リズムの骨盤後傾の増大がみられ、腸腰筋(腰椎から大腿骨)よりも多関節筋である大腿直筋(骨盤から脛骨)が収縮しやすい状態であると言われています。
<股関節屈曲>
骨盤が後傾しすぎている場合:大腿直筋の筋活動開始時期が早いため、大腿直筋が過活動となる
骨盤後傾が正常である場合:大腿直筋の筋活動開始時期が遅いため、腸腰筋が収縮している
骨盤大腿リズムにおける骨盤の後傾させずぎないためには、大腿直筋の過活動を減少させ、腸腰筋の活動を引き出すことが重要と言えます。
大腿直筋の過活動は骨盤を後傾させるだけでなく、鼡径部の痛みを生じることも多いので、腸腰筋が正常に活動することは非常に重要です。
ただし、骨盤が全く後傾しないと、股関節の前で軟部組織が詰まるような痛みが生じやすくなります。動きすぎてもだめですが、動かないことでも悪影響があります。
また、腸腰筋は長時間の座位によって、活動が低くなることがあります。
<長時間の座位で考えられる腰への悪影響>
1.ハムストリングの短縮により骨盤運動が低下してしまう
2.腹斜筋、腹横筋などが疲労して腰を丸めた姿勢になってしまう
3.腸腰筋が短縮し、腸腰筋の活動が低下してしまう
長時間の座位はその他にも頭痛、頸部痛、呼吸量の減少、柔軟性の低下など様々な悪影響があります。
当院では一人一人の患者様としっかり向き合って痛みの原因が何なのかを一緒に見つけていくことも重要と考えています。
生活習慣の中に原因が隠れていることもありますので、一緒に解決していきましょう!