2023/05/20 09:00
腰椎骨盤リズム
腰椎と骨盤は様々な動作で関係しています。
前屈動作では骨盤の前傾と腰椎の屈曲運動がみられ、後屈動作では骨盤の後傾と腰椎の伸展がみられます。
前屈動作では、全体の可動域に対して腰椎と股関節の可動範囲の割合を腰椎骨盤リズムと呼ばれています。
<健常者の前屈動作>
1.前屈の初期で腰椎の屈曲が大きい
2.徐々にその割合は同程度となる
3.後半では骨盤の前傾が大きくなる
前屈の可動範囲は110°であり、腰椎が約40°、骨盤が約70°の可動範囲と言われています。
<前屈の状態から起き上がる動作>
1.初期では骨盤の後傾が大きい
2.徐々に同程度となる
3.後半では腰椎の伸展動作が大きくなる
腰痛の方で多くみられるのは、起き上がる際に骨盤の動きが小さくなり、腰椎が過剰に動いています。この問題を解決することで症状を軽減させることができます。
<後屈の場合>
腰椎の運動範囲がやや大きいとの報告もありますがあまり有意差がないため、腰椎と骨盤の運動範囲はほぼ同程度と考えてよいと思われます。
<側屈の場合>
ほぼ腰椎での運動
<回旋の場合>
ほぼ骨盤での運動
どのような動作で痛みが出現するかは施術するにあたってとても大切な情報です。
腰痛の方に対して、正常ではない運動パターンを正常に近づけることで痛みを抑え、再発のリスクを減少させることができます。
当院ではこれらの動作を正常に近づけるため、運動パターンを改善するためのストレッチやエクササイズの指導も行っています。